寝たきりが引き起こす問題とは!?症状を知って適切に予防しましょう!寝たきり予防②
寝たきりが引き起こす問題
寝たきりと関連する問題についてざっと紹介します
精神・脳の問題
①認知症・認知機能障害
認知症によって寝たきりになるケースもあれば、寝たきり(長期のベッド上生活)によって認知症(認知機能の低下)が起こるケースが有ります。寝たきりになる原因の第2位です。
②うつ・不眠・不安
精神的に不安定でも、寝たきりや介護に繋がりやすいと言われています。これらの症状を改善するのに運動やヨガなどが効果的という研究結果も有ります。
栄養の問題
食事が摂れない事で、栄養・筋力・動作など全ての面から寝たきりに繋がってしまいます。また、誤嚥性肺炎等を繰り返すとより寝たきりの生活になってしまいます。
④皮膚トラブル
寝たきりになると、様々な皮膚トラブルが起こってしまいます。かゆみ・湿疹・褥瘡などがあげられます。姿勢を自分で変えることが事が出来ないと、圧が一点にかかってしまい褥瘡の原因となりますし、おむつの中でむれの原因にもなってしまいます。栄養不足では、褥瘡になりやすいだけでなく、治癒もし難くなります。
体の問題
⑤体の痛み(関節痛など)
腰痛や膝の痛みなど体のどこかに痛みがあると、どうしても動くのが嫌になってしまいます。何らかの原因(炎症など)がある場合には安静が必要ですが、動かさない事にによって逆に痛みが増悪する場合がある為、過度な安静は逆効果です。
⑥関節可動域の低下・拘縮
寝たきりなどで関節を動かす機会が減ると筋肉や靭帯が固まってしまい、手足や全身の関節が動かなくなる(拘縮)事が良くあります。自分で身動きが取れない人やエアーマットを使っている人に多いです。
問題としては、
・おむつ交換がし難くなる(股が開かない)
・着替えができない(手足が上がらない)
などが多いです。
⑦歩行障害・易転倒性
歩けない・こけやすいひとは、活動を制限される事が多いです。また、寝たきりになる原因の3位である骨折にも繋がりやすいです。
環境の問題
⑧視力低下・聴力低下
視力・聴力の低下によっても、活動量が減ってしまいます。適切な環境設定や福祉サービスの利用によって活動量を維持する必要性が高いです。
⑨排泄の問題
寝たきりになると、大きな問題となるのが排泄です。介護者の大きな精神的・身体的ストレスになります。被介護者にもストレスがかかる為、非常にデリケートな部分です。入院中の患者様家族から「トイレができたら家に帰れる」「おむつは替えられない」「立っておむつを替えられ無くなったら家は無理」などという意見をよく聞きました。
まとめ
ねたきりは様々な問題と相互関係にあります。寝たきりが原因で起こる問題と反対に何らかの問題で寝たきりになるケースがあり、非常に予防が難しい問題です。次回は寝たきりの原因になる病気について書いていきたいと思います。