みき訪問看護ステーション太鼓判ブログ

このブログは、あくまで一般的なリハビリテーションの方法や情報、体験談と解釈していただき、必ず主治医やご担当の療法士にご相談の上で実施するようにしてください。

エアーマットの導入は注意が必要?腰痛との関係もあります!

 

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エアーマット

今回は褥瘡の予防に強い味方をしてくれるエアーマットについて紹介します。

エアーマットとは?

 エアーマットはマットの空気圧を調整することで、使用者の体にかかる圧を分散させることができるマットです。空気の量を一定の時間毎に変えて圧がかかる部分を変更する機能を持っているエアーマットもあります。

 

エアーマットを使う人はこんな人

・寝たきり

・すでに褥瘡がある

・褥瘡が起こるリスクが高い

・自身で体動(寝返り等)が出来ない

 

エアーマットと褥瘡

 褥瘡の予防には体交が2時間ごとに必要とよく言われますが、在宅や病院施設で夜間の介助者への負担が大きくかかります。対象者に関しても安眠の妨害に繋がることにもつながりますが、エアーマットの種類によっては4時間毎の頻度で体交を行う事で褥瘡を予防できるといった報告もあります。つまりエアーマットは、褥瘡の予防だけでなく良質な物であれば、体の向きを変える(体交) 回数を減らしてくれるという介助者の味方にもなるアイテムです。

 

エアーマットの意外な注意点(デメリット)

 エアーマットの特徴としては空気で体を支えることです。人が本来、地球から受ける重力の影響が少なくなることで、色々な身体の変化をもたらします。

デメリット

・体を動かしにくくなる。

・関節の拘縮が起こりやすい。

・筋肉が緊張しやすく痛みが出やすい。

・身体を安定させようと無意識に力が入る。

 

エアーマットと拘縮

 エアーマットを使用する寝たきりの方は拘縮を起こす頻度が高いです。上でも書きましたが、重力の影響が少なくなる事で身の置き所が分からなくなり、無意識に力を入れてしまい、その状態が日常的になってしまうからです。対処法としては、体を安定させるためにポジショニングが必要です。ポジショニングは、褥瘡が出来ている所には行いません。臀部や肩・背中などに楔上に折ったタオル等を挟むだけで、体が安定して力が自然に抜ける方が多いです。

 

対象者のポジショニングを行う際は、一度に行わず、こまめな移動を心がけましょう。一度に大きく動かすと対象者また介護者の負担が大きくなります。

一般社団法人日本褥瘡学会より引用:http://www.jspu.org/jpn/patient/protect.html

 

まとめ

エアーマットを敷いただけでは褥瘡の予防にはなりません。

・シートのしわを伸ばす

体位変換を行う

・背抜きを行う

・栄養の管理を行う

こられの対策を十分に行い、褥瘡を予防していきましょう。


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