みき訪問看護ステーション太鼓判ブログ

このブログは、あくまで一般的なリハビリテーションの方法や情報、体験談と解釈していただき、必ず主治医やご担当の療法士にご相談の上で実施するようにしてください。

パーキンソン病のリハビリ①病気のことを知ろう!

パーキンソン病のリハビリをおこなうためには、まず、パーキンソン病がどんな病気かを知る必要があります。 

どんな症状が出て、進行するとどうなっていくのかを大まかにですがお伝えしていきます。

パーキンソン病は、お一人お一人、症状の出方が違うので、詳しくは、かかりつけの医師に確認してください。 

 

 

1.パーキンソン病って何?

私たちは、体をスムーズに動かすために脳から筋肉に指令を出しています。この指令を調整しているのがドパミンという物質なのですが、パーキンソン病は、このドパミンが減ることによって発症します。

なぜドパミンが減るのかは、いまだに不明です。

 

2.どんな症状が出るの?

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パーキンソン病は、

①安静時振戦

ふるえのことです。特徴として、何もしていない時にふるえる安静時振戦が見られます。手だけでなく、足や顎もふるえることがあります。

②筋固縮

筋肉の緊張が強くなり、手足の動きがぎこちなくなります。関節が固くなり、他人が動かそうとしても抵抗があります。(歯車様)

③無動

動作の開始に時間がかかり、動作そのものも遅くなります。目のまばたきが減り、顔の表情が硬くなります。字が小さくなります。(小字症)

④姿勢反射障害

体を後方に押されると足が出ず、バランスを保持できなくなり、転びやすくなります。

 

の4症状を特徴とします。

これらの4徴候により、日常生活においては歩行が障害されたり(前傾姿勢、小歩、すり足、進行するとすくみ足や突進歩行)、手の動作が不自由になったり(書字やボタンかけが困難、食事困難)、表情が乏しくなったり(仮面様顔貌)、声が小さくなったり、動作がゆっくりになってきます。

一人の患者さんにこれらの症状が、すべてが現れるわけではありません。

 

この他に

⑤同時に2つの動作をする能力の低下

⑥自由にリズムを作る能力の低下

もみられます。

 

また、

⑦自律神経障害

⑧うつ

睡眠障害

⑩認知機能の低下

なども高頻度でみられます。

 

 

初発症状は振戦が最も多く、次に動作の拙劣さが続きます。

中には痛みで発症することもあります。痛みの治療していたが良くならず、そのうち振戦が出現して診断がつくこともあります。

しかし、姿勢反射障害やすくみ足で発症することはありません。

症状の左右差があることが多いです。

動作は全般的に遅く拙劣となりますが、椅子からの起立時やベッド上での体位変換時に目立つことが多いです。

表情は変化に乏しく(仮面様顔貌)、言葉は単調で低くなり、なにげない自然な動作が減少します。

歩行は前傾前屈姿勢で、前後にも横方向にも歩幅が狭く、歩行速度は遅くなります。進行例では、歩行時に足が地面に張り付いて離れなくなり、いわゆるすくみ足が見られます。方向転換するときや狭い場所を通過するときに障害が目立ちます。

上記の運動症状に加えて、意欲の低下、認知機能障害、幻視、幻覚、妄想などの多彩な非運動症状が認められます。

このほか睡眠障害(昼間の過眠、REM睡眠行動異常など)、自律神経障害(便秘、頻尿、発汗異常、起立性低血圧)、嗅覚の低下、痛みやしびれ、浮腫など様々な症状を伴います。

 

 

以下の記事も合わせてご覧ください。

パーキンソン病のリハビリ②進行度の指標

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パーキンソン病のリハビリ③リハビリのポイント

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