みき訪問看護ステーション太鼓判ブログ

このブログは、あくまで一般的なリハビリテーションの方法や情報、体験談と解釈していただき、必ず主治医やご担当の療法士にご相談の上で実施するようにしてください。

具体的な認知症の方との関わり方(ユマニチュード)

認知症の方との具体的な関わり方

f:id:mik-taikoban:20200604162453j:plain

 前回の記事では、認知症を持つ方に対しての関わり方・考え方について簡単に紹介しました。今回は少し具体的な方法について紹介していきます。ユマニチュードという概念に準じて紹介していきます。気になる方は『ユマニチュード』で検索してみてください。

 

声掛けの方法

 声掛けを行う際のポイントがいくつかあります。

 ・ポジティブな声掛け

 ・ゆっくりと声掛け

 ・穏やかな声掛け

が重要です。

 例えば、更衣や入浴前後の声掛けの例として、

  『大変やったね』

  『お疲れさま』

は否定的な印象を与えることがあります。逆に、

  『きれいになってよかったね』

  『いい服に着替えたね』

  『さっぱりしたね』

などはポジティブな声掛けとして、その行為が自分によい行動だったと認識してもらいやすくなります。この声掛けもゆっくりと目線を合わせて穏やかなことで起こなうようにしてみましょう。

 

 何か物を探している時も後回しにさせず『一緒に探してみましょうか』『それがないと大変ですね』などの声掛けと同時に探している物を渡すことでも落ち着かれることが多いです。

一度その場から別れる、離れる場合の声掛けとして、

  『また来ますね』

  『また会いましょうね』

  『またよろしくお願いします』

など、再会を約束するだけでも落ち着いて満足感を得ることも可能な場合があります。それと同時にメモやカレンダーに次回の日付や時間を書いておいておくことも有効な手段です。

 

触れる事

 優しく触れるということも認知症を持つ方にとって非常に有効な手段と言えます。

"掴む"ではなく、"触れる"ように心がけましょう。手や顔、背中など敏感な部分ではなく、腕や肩、腰などをやさしく軽く触れるように行いましょう。優しく触れることで副交感神経を優位に働かせることができ、興奮を沈めたり、落ち着きを促すことにもつながります。

 

立つ・歩く

 適度に立って、歩くことは非常に重要です。骨粗鬆症の予防や視点の変化、何より足の裏からの感覚が脳にあがることによってぼーっとしている状態から意識をはっきりと改善してくれる役割があります。

 立つ歩くといった行動に否定的、非協力的な場合には、具体的に歩きましょう、立ちましょうではなく、『行きましょうか』『そろそろいこか』など抽象的な声掛けの方が反応が良い場合があります。

 また、歩くということは自己決定を行う(スピード・方向等)という面もあるのでそれにより落ち着かれることがあります。

 

具体的な例を簡単に説明してみました。認知症の方と関わる上で重要なことは、

・否定しない事

・理解しようとすること

・たまにはあきらめる事

・一人で抱え込まない事

です。なにかあれば社会的サービスや周りの方に相談してみましょう。

 


訪問看護・リハビリのご依頼やご相談は
みき訪問看護ステーション太鼓判まで
お電話ください

0794-60-5073
(スマホで番号をクリックすると
電話がかかります)