変形性膝関節症の手術の特徴~人工膝関節全置換術と人工膝関節単顆置換術の特徴~
変形性膝関節症とは
変形性膝関節症では、高齢者になるほどなりやすく、女性に多いのが特徴です。主な症状としては、膝の痛み・膝に水がたまる・関節、軟骨の変形などが特徴的です。
症状や概要については下の記事を読んでみてください↓↓
変形性膝関節症が発症して初めは、ほとんどの方が手術をせず保存的にリハビリを行ったり、インソールを入れたり、減量を指導されます。しかし、これらの保存的治療で症状が軽快しない場合や痛みの強度が強く、生活への支障が大きい場合は年齢も考慮され、手術が選択される事もあります。
手術で有名なのが、
・高位脛骨骨切り術
・人工膝関節全置換術(TKA)
・人工膝関節単顆置換術(UKA)
の3つです。
今回はこの中の人工膝関節全置換術(TKA)・人工膝関節単顆置換術(UKA)の違いを簡単に説明します。
TKAとUKAの違い
その①手術範囲
まずもっとも違う点は、関節を金属に入れ替える範囲です。
どちらも関節を人工の金属やセラミックに入れ替えますが、TKAでは、全てを入れ替え、UKAでは膝の中の体重を受ける部分
のどちらか一方を入れ替えます。
kansetsu-itai.comより引用
UKAの方が手術の負担が少なく、関節の中にある感覚機能は一部残されます。関節の変形が脛骨の左右に及ぶ場合はTKA、片方の変形の場合にはUKAが選択されやすいのでしょう。
その②再置換率(再手術率)
UKAとTKAを比べた時に、手術後5年間の内に再置換術(再手術)する確率はUKAの方が高いと言われています。
その③入院日数
UKAとTKAを比べた時に、術後の在院日数(入院している期間)はUKAの方が短いとされています。
その④運動機能の回復
UKAとTKAを比べた時に、手術後の運動機能の回復はUKAの方が早いとされています。
まとめ
UKA・TKAともに膝の手術の満足度は高いと言われています。UKAでは、変形が片方だけである為、膝はもちろんのこと体の他の部分の筋力が保たれているケースが多い印象です。どちらにせよ第一に保存療法がおこなわれる事が多い事から、手術前や変形が軽度の時期から膝の柔軟性を高めたり、筋力をつけてことや痛みの少ない動作方法を知っておくことが大事です。
UKA・TKAともに手術後や退院された後に転倒される方が居ます。訪問看護ステーション太鼓判でも、膝の手術されたあとの痛みの緩和や効率的な動きの方法を指導させて頂き、その人らしい生活を取り戻している例がありました!