みき訪問看護ステーション太鼓判ブログ

このブログは、あくまで一般的なリハビリテーションの方法や情報、体験談と解釈していただき、必ず主治医やご担当の療法士にご相談の上で実施するようにしてください。

安全な階段・段差の昇り降り方法とは?重要なのは「足の順番」

階段は危険

 階段を登る人のイラスト(男性)

 普段私たちが何気なく昇っている階段も、高齢者の方や筋力が弱っている人、麻痺がある人にとっては、日常生活において難しい場所になっていることが多いです。なんなら怪我や病気をきっかけに階段の使用をやめてしまったという人も何人も見たことがあります。

 

階段で足を出す順番

 階段が危険と感じるポイントとしては、昇りよりも降りる時が一番多いかと思います。具体的には、

・階段を降りる時に膝が折れてしまう

階段6(降り健側・膝折れ)

・階段を昇る時に足が踏ん張りにくい

階段3(登り患側・膝折れ)

 などが多くの原因だと思います。昇る時、降りる時共に足にかかる負担は屋内外を歩くよりも大きくかかっています。必要な筋力も大きくなってしまい、筋力や筋肉が働くタイミングが遅れてしまうと上のイラストの様に膝が折れてしまう事があります。

 

教科書的なポイント

教科書などでは、階段の昇り降りの順番に関しては統一されていて

昇り

良い方の脚から昇る。

階段1(登り健側)

降り

悪い方の脚から降りる。

階段1(登り健側)

 

 これが基本形です。骨折で筋力が弱っている人や片麻痺の人も基本的にはこの順番で階段を昇り降りしている人が多いです。しかし、片麻痺の人で筋緊張が高い人や非麻痺側の脚の筋力が弱っている人などは、階段を降りる時に、脚が内側に入ってしまう事があります。そうすると階段を降りる際に足がクロスしてしまい、不安定になってしまう場合があります。

 

杖を使った場合の順番

 昇り

①杖を一段上に上げる

②いい方の脚(非麻痺側)を一段上に上げる

③悪い方の脚(麻痺側)を一段上に上げる

 

 降り

①杖を一番下に降ろす

②悪い方の脚(麻痺側)を一段下に降ろす

③いい方の脚を一段下に降ろす

 

別の階段の降り方

  先ほどの脚がクロスしてしまうパターンの人や、どうしても膝が折れてしまうのが恐い方は、後ろから降りる方法もあります。

順番が少し変わって、

①悪い方(麻痺側)の脚を一段降ろす

②いい方の足(非麻痺側)の脚を降ろす

③杖を同じ段につく

この順で行います。杖がなく、手すりを使う場合にも同じ順番で行います。

 

ワンポイントアドバイス

 階段を降りる時に膝が痛い人へのアドバイスです。階段を降りる時に膝が痛くなる人の多くが足首をうまく使えていません。

①先に降ろす足の側はつま先からついてゆっくりブレーキをかける

②後から降ろす足の側のつま先は階段よりも少し前に出しておきましょう。

 

 この二つを実践することで、足関節の角度が少ない人でも、膝にできるだけ負担をかけずに降りることができます。

 

訪問看護ステーション太鼓判では、その他の日常生活動作での動きやすい方法や過ごしやすい環境へのアドバイスを適宜行っています!


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