高齢者の転倒予防には注意機能も大事です!リハビリで注意機能をアップ!
高齢者の転倒
高齢者の転倒する時はどんな場面でしょうか?
・何もないところでつまずいた。
・カーペットや少しの段に引っかかった。
・人をよけようと思ってふらついた。
・庭で植木の世話をしているときにバランスを崩した。
・お風呂で滑った。
・電気コードに引っかかった。
などなどが容易に思いつきます。
入院中であれば、
・椅子に座り損ねて転倒。
・物に手を伸ばしてバランスを崩して転倒。
・立ち上がった後にバランスを崩して転倒。
などなどでしょうか。
高齢者の転倒として、まず頭に浮かぶのがバランスが悪いとか筋力低下が起きているというのが一般的によく言われていますが、実は注意機能も大きく関わっています。
例えば、カーペットに足が引っかかって転倒するケースでは、本当に筋力やバランスだけが関係するでしょうか。足が引っかかったときに足が一歩前に出るバランスとそれを支える筋肉があれば、転倒しなくて済みますが、そもそも足元に注意を向けられていれば、転倒しないのではないでしょうか。
注意を向けるトレーニング
注意を向けるトレーニングではかな拾いトレーニングやTMTが有効とされています。これらの二つは注意機能の検査としての意義もありますが、これそのものが注意機能のトレーニングになります。それの他にも単純な読み書き計算や歩く最中に100~7を順々に引き算していく、次々に野菜の名前を口に出していくトレーニングも転倒には有効とされています。
※かな拾い検査(トレーニング)
すべてひらがなで書いてある物語などの中から特定のひらがな(例えばア行など)を抜き出して〇をつける検査。
※TMT(Trail Making Test)
①~㉕の数字が書いてある紙を用意して、鉛筆を紙から離さずに数の順番通りに線をつないでいく時間を計測する検査。
注意・バランス(筋力)・環境の三本柱で対応
どれか一つだけでは、転倒を予防することは難しい為、3つの柱で転倒するリスクを減らしていくことが重要です。できるだけ危険な環境を排除もしくは整える。危険な箇所に注意を向けて用心する。バランスや筋力の機能、能力を維持してふらつかないようにすることで、転倒のリスクをぐっと下げることが可能です!
どの部分もリハビリのスタッフは専門的な立場からアドバイスを行えます。迷っている、困っていることがあれば、気軽に相談してくださいね!