みき訪問看護ステーション太鼓判ブログ

このブログは、あくまで一般的なリハビリテーションの方法や情報、体験談と解釈していただき、必ず主治医やご担当の療法士にご相談の上で実施するようにしてください。

立ち上がりが楽になる3つのポイント

 

1.立ち上がりとは

立ち上がりとは、

椅子に座っている状態から体重を足裏に移し、体を上方向に移動させ立ち姿勢なることです。

立ち上がりには、3つの工程があります。

①体重を前方に移動する

まず、上半身を前に傾け、お尻にかかっている体重を、太もも→足裏へと移動させます。

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②体重を前下方に移動する

次に、お尻が浮いてきたら、更に前下方に体重を移動し、足裏にしっかりと体重をかけます。

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③上方に体を移動する

最後に、脚と上半身を伸ばしながら、立ち姿勢をとります。 

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2.立ち上がりにおいて重要なこと

立ち上がりにおいて重要なことは、

上半身を前に傾け、お尻にある体重を足裏に移動させることです。

 

そして、この体重の移動がスムーズにできるかが、立ち上がり易いかを決めます。

 

足裏に体重が移動しきらないまま立ち上がろうとすると、お尻が上がらなかったり、後方にバランスを崩したりします。

逆に、足裏より前方に体重を移動させてしまうと、前方にバランスを崩してしまいます。

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3.立ち上がりにくい原因は?

立ち上がりにくい方は多くの場合、足裏に体重が移動しきらないまま立ち上がろうとされています。

体重が足裏まで移動しきらない原因は、

●上半身を前に傾けていない

●足の位置が体から遠い

●下半身の踏ん張る力が弱い

 などがあります。

 

●上半身を前に傾けていない

体重を足裏に移動するためには、上半身を前傾させる必要があります。

しかし、猫背(円背)で座っていて骨盤(お尻の骨)が後ろに傾いた状態では、お尻の後方に体重があるため、上半身を前に傾けることは難しく立ち上がりにくくなります。

日常的に猫背(円背)の姿勢をとっている方の多くは、骨盤や股関節の動きが悪くなっている方がほとんどで、更に立ち上がりにくくなります。

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●足の位置が体から遠い

お尻と足裏の距離が遠いと、立ち上がるために太ももの筋力が多く必要になります。

また、脚を前方に出していると、骨盤が後ろに傾き易くるため、上半身を前に傾けにくくなります。

股関節や膝関節、足関節がかたく動きが悪くなっている場合は、足の位置が遠い方が多いです。

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●下半身の筋力が弱い

立ち上がりをスムーズにおこなうには、必要最低限の下半身の筋力が必要ですが、高齢になったり、障がいを持つと下半身の筋力が低下してしまっていることがあります。

 

 

3.楽に立ち上がるための3つのポイント

骨盤、股関節、膝関節、足関節の動きを良くしたり、下半身の筋力をつけるためには、コツコツと日々動かしていくことが必要ですが、それと合わせて以下の3つのポイントを整えると、今よりも立ち上がりがスムーズにおこなえます。 

Point①『座面の高さを膝より高く』

座面が低いと、骨盤が後ろに傾いた状態で座ってしまうことが多く、立ち上がりがおこないにくくなります。

座面の高さを高くすることで、骨盤を前に傾け易くなるので、ぜひ、試してください。高さの目安は、座面が膝よりも高くなる高さです。

また、軟らかい素材の座面よりも、硬めの素材の座面の方が立ち上がり易くなります。

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Point②『腰をかける深さを浅く』

深く座ることで、お尻と足裏の距離が遠くなってしまうことが多く、立ち上がりがおこないにくくなります。

座っている時は深く座っていていいのですが、立ち上がる前に、お尻の位置を前にし、足を引くと立ち上がり易くなるので、ぜひ、試してください。

深さの目安は、太ももの半分くらいまで浅く座ります。

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Point③『お尻が浮くまで前に倒す』

スムーズに立ち上がるためには、お尻にある体重を足裏まで移動させることが重要です。

お尻が浮いてくるまで上半身を前に倒せば、お尻の体重が足裏に完全に移動しているので、楽に立ち上がり易くなります。

 

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この3つのポイントを実践してみるとともに、日々、体を動かし、楽に立ちあがれる体作りもしてくださいね。 


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