みき訪問看護ステーション太鼓判ブログ

このブログは、あくまで一般的なリハビリテーションの方法や情報、体験談と解釈していただき、必ず主治医やご担当の療法士にご相談の上で実施するようにしてください。

利用者からの質問~どのくらいの運動や筋トレをしたらいいの?~

運動量の目安

 今回は、セラピストと利用者様の会話から運動の量や負荷の目安について紹介していきます。年齢や性別、疾患など全て架空の物です。参考程度にご覧ください。

80歳の女性です!家事も行っていますが最近疲れやすくて...

30代の理学療法士です!お試しの評価で相談を受けました!

相談内容

 

つかれやすくて、体力をつけたいのだけどどのくらい運動したらいいの?

疲れの感じ方はどんな感じですか?息切れは有りますか? 

すこし動くと疲れが体にでてきて、買い物から帰ると息切れが有ります。

そうですか。ちなみに心臓の病気や手術をされたことはありますか? 

数年前に心臓の手術をしたことがあります。それから動く量が減ってしまった徐々に体力が落ちてきたように思います。

わかりました。脈拍を測らせて下さい。 ...1分間に80回ですね! 心臓に負担を掛けないように運動を行うには、脈拍が一分間に98回程度を目安に運動を行ってみてください!測定が難しい場合は、○○さんが楽に感じる程度の運動を実施してみましょう。

 

運動負荷の決め方

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 運動の強度を正しく決定するためには、病院などで運動負荷試験と呼ばれる検査で運動中に心拍数や血圧、酸素摂取量を測定、心電図などを使用して運動強度に対する身体の反応を見て決める必要があります。

 ただそのような設備がない場合のために簡易的に運動強度を決める方法があります。

①自覚的な負荷の決定

ボルグスケールという基準があります。

内容としては、運動を行っている人の疲労感や息切れの度合いを数字や言葉で表したものです。

修正ボルグスケール
0 何も感じない
0.5 非常に弱い
1 かなり弱い
2 弱い
3 中等度に弱い
4 やや強い
5 強い
6
7 かなり強い
8
9
10 非常に強い

この数字の中で、運動に慣れていない人などでは、2~3の自覚の強度から運動を行っていきます。

 

②年齢・脈拍を使った決定

 年齢や脈拍を使った運動負荷の設定方法もあります。カルボーネン法と呼ばれています。計算方法はコチラ↓↓

220-年齢-安静時心拍数=A

A×運動強度%+安静時心拍数=運動強度

となります。先ほどの80歳の女性の場合であれば、運動に慣れていないので運動強度は30%に設定します。

220-年齢(80歳)ー安静時心拍数(80回/分)=60

60×運動強度(30%)+安静時心拍数(80回/分)=98となり、心拍数が一分間に98回程度に上昇する運動を選択していきます。

 

 

 


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